2024年4月6日土曜日

■突哨山カタクリの森はまだ雪の中 4月4日


木もれび分岐の積雪は30㎝

ネズミが樹皮を食べた痕跡


               エゾシカの角とぎ跡


 カタクリ速報第2弾です。

4月に入り、旭川の気温も昼はプラス10度近くまで上がり、青空に真っ白大雪連峰が映えます。

ヒグマ安全確認調査をかねてスタッフが突哨山を一巡しました。カタクリ群落の真ん中にある定点「10番」(木もれび分岐)のあたりも、まだ30センチほどの積雪深です。ただ、木の根元の雪が溶けて「目」ができはじめています。太陽光を受けた幹のぬくもりが伝わるのと、樹液が流動し始めて地下の熱が上がってくるのと、両方なのでしょう。静かな春の息吹です。

森を見て回ると樹木にはいろんな傷が。トドマツ幹の縦に深い傷は、昨年のエゾシカの角研ぎでしょう。シカの角は毎年生え替わるので、オスは大変です。ヒグマの爪痕だと、もう少し浅く3-5本が平行につきます。

樹幹をぐるりと樹皮がむかれている真新しい痕跡を残したのはネズミ、エゾヤチネズミかな。細かい歯形がびっしり付いています。もっと雪が深かった頃、雪の下を動き回るネズミが腹を減らしながらかじったのでしょう。春近しと言っても、冬を越す動物たちにはぎりぎりの命の瀬戸際、一番ひもじい季節です。もちろん、かじられる樹木も、これだけ樹皮をぐるりとむかれると枯れるか、成長が止まってしまいます。

今回の確認調査では幸いヒグマの痕跡はなし。冬眠明けのこの時期に、全山をぐるっと回って寝起きのクマがいないことを確かめています。上空はハクチョウがクオン、クオンと鳴き交わしながら飛行。アオサギの巣作りも始まったようです。

昨年と比べたら、2023年4月4日には斜面の雪が消え、カタクリの花芽が立ち上がっていました。しばらくは好天が続く予報なので、雪融けはどんどん加速するでしょう。今年の開花がいつ頃になるか、まだちょっと読めません。



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