2023年3月31日金曜日

 330日 雪融けがとても早く、カタクリが早くも芽吹きました

 

 突哨山口から入った「10番」から見える山肌も、茶色の地面が占める割合の方が多くなってきました。もしや、と思ってあたりを探すと、やはり。まだ3月というのに、早くもカタクリがいくつも芽吹いていました。

雪融けが進む10番の分岐点付近



残雪にめげずに顔を出したカタクリの芽

 明け方は零下になる日も多い旭川ですが、日中は10度を超すこともあり、水田の雪もすっかり溶けて急速に春の姿になっています。この時期の突哨山は、長靴が必要です。

 雪が溶けた「10番」の手前から南折り返しまでの道沿いや、陽当たりのいい「木もれびの路」にこの春一番のカタクリ群落の芽生えを確認できました。

 残雪のすぐ横で、落ち葉を突き破って顔を出すとがった芽、早くも葉っぱを広げようとしているカタクリがあちこちにあります。例年ならゴールデンウイークがカタクリの見ごろですが、近年は4月下旬にピークを迎えることが多く、今春はさらに早い「花どき」になりそうです。

 稜線上はまだシャーベット状の雪が残っています。陽当りのいい場所

はもう地面がむき出しになっていますが、カタクリの姿は確認できませんでした。

雪が残る稜線上の遊歩道。落ちている枯れ枝は片付けます

 「扇の沢ルート」に回ると、増水した沢のほとりにザゼンソウが咲いていました。

「扇の沢」は雪解け水が遊歩道にあふれ、ぬかるんでいます。雪の中に隠れていた大きな枯れ枝が道を塞いでいることもあり、見つけたら片づけてはいますがご注意ください。足元は悪いですが、たっぷり増水した扇の沢も、この時期ならではの景色を見せてくれます。(五十嵐)

2023年3月26日日曜日

3月24日 春にまず咲くフクジュソウ 

  旭川市内の田んぼにはハクチョウの群れが舞い降り、あぜ道にはフキノトウが顔を出して、今年の春の訪れの早さを実感します。 突哨山も、

日に日に雪解けが進み、山肌も白と茶色のまだら模様になってきました。「突哨山口」わきの用水路ではゴウゴウと音を立てて雪解け水が勢いよく流れ落ちています。  入山口付近や、陽当りのよい遊歩道は雪が溶けて地面が出ていますが、稜線上や日陰ではまだ雪がべったりと残っています。「10番」の積雪は0センチ。多いところでも10センチ足らずです。残雪や地面のぬかるみ対策で、長靴や防水性のある靴での入山をおすすめします。
 「10番」から「南折り返し」に向かう歩道の脇で、今年最初のフクジュソウ(福寿草)を発見。枯れ葉に囲まれた世界に黄色が映えますが、まだ少し寝ぼけているような咲き具合です。道沿いにちらほらと、5株ほど咲いているのを見つけました。カタクリの芽吹きはまだ見つけられませんが、今年の登場は例年になく早そうな予感です。 この時期は、残雪の上にちらばる「冬の名残」を楽しむ最後の時期かもしれません。ペアで着陸したオオバボダイジュの実や、エゾリスが食べたクルミの殻、黒くしおれたアズキナシの実たち・・・。足元に目を向けて、冬の間の森の動きに思いをはせてみてください。 (五十嵐)

2023年3月16日木曜日

3月15日 積雪深30センチ 「木の目」が開いてきました  暖かさを感じる日が続き、旭川市内の道路はすっかり舗装が出ています。突哨山口では案内看板脇の地面が顔を出していました。山裾なので雪解け水があふれているのでしょう。久しぶりに見るしっとりした土の色に、懐かしささえ感じます。
日当たりのいい斜面では「木の目」がぱっちり開いていました。「木の芽」ではなく、根元の雪が溶けた「目」です。目の中をのぞくと、フッキソウの葉が鮮やかに開き、花芽もついていました。小さな常緑樹ですから、雪の下で出番を待っていたのですね。春一番の緑でした。カタクリは球根から芽が出てくるので、もう少し先です。
遊歩道の「10番」(案内図参照)の積雪深は30センチ。どんどん雪解けが進んでいきそうです。稜線まで登ると、まだ木の根は雪で埋まっています。姿こそ見えませんが、キツツキが幹を叩く音がこだましていました。遊歩道上に木くずがぱらぱらと散っているのは彼らの「食べ跡」でしょうか。冬眠する虫も、それを食べる鳥も、冬を生き抜くのに懸命です。 遊歩道を横切る深い足跡がありました。「まさかヒグマ?」と少し追うと、大型のエゾシカのものだとわかりました。雪どけは足跡の形まで変えてしまいます。シカの細い足では、雪に埋まって歩きづらそうです。温かくなっても食べ物はまだ少ない。春間近の今が、実は一番ひもじい季節です。
冬の間、枝先にしがみついていたカシワの葉っぱも雪面にちらほらと。落ちた葉っぱが光を受けて、雪が少しくぼんでいます。突哨山の冬が少しずつ溶け、春を迎える準備がはじまっています。(五十嵐)

2023年3月10日金曜日

2023年3月6日 まだ冬が続いていますが、積雪深は60センチ 突哨山はまだ堅く締まった雪に覆われていますが、予想以上に雪解けが進んでおり、カタクリをはじめ春の花の出番は早そうです。カタクリ速報を始めます。
旭川市内では最高気温がプラス10度を超す日があり、いつもより早い春の気配を感じます。とはいえ、明け方の最低気温はマイナスなのですが。 朝の日差しは暖かかったのですが、突哨山の山際まで来るとひんやりとした空気が待っていました。遊歩道はまだ堅雪に覆われ、雪山散歩を楽しんだ人たちの足跡が残っています。    遊歩道の「10番」地点(案内図参照)の積雪深は60センチ。思ったより少ない感じです。 木々の冬芽もその身を固く閉じて、まだ先の春をじっと待っているようです。もう少ししたら、木々の根元の雪が溶け、丸い「目」のようになるのですが、今はそんな気配もなく、突哨山は冬が続いています。
遊歩道の巡回では、冬の間に枯れ落ちた枝や倒れた幹を片付けています。扇の沢ルートでは今冬、かなり大きな倒木が何本もありました。暖かい日や風の日は、樹上に積もった雪の塊が落ちてくることがあります。危険木は随時処理、撤去していますが、足元だけではなく、頭上にもご注意ください。 雪の重みで曲がってしまい、アーチになった細い木が遊歩道をまたいでいました。切るのに忍びなく、当分様子をみます。下をくぐるか根元を迂回してください。雪が溶けたら無事に起き上がってくれるといいのですが。(五十嵐) ■カタクリ速報は5月まで、突哨山の雪解けや芽生え、開花の情報を「もりねっと」スタッフが随時お届けします。