2023年3月16日木曜日

3月15日 積雪深30センチ 「木の目」が開いてきました  暖かさを感じる日が続き、旭川市内の道路はすっかり舗装が出ています。突哨山口では案内看板脇の地面が顔を出していました。山裾なので雪解け水があふれているのでしょう。久しぶりに見るしっとりした土の色に、懐かしささえ感じます。
日当たりのいい斜面では「木の目」がぱっちり開いていました。「木の芽」ではなく、根元の雪が溶けた「目」です。目の中をのぞくと、フッキソウの葉が鮮やかに開き、花芽もついていました。小さな常緑樹ですから、雪の下で出番を待っていたのですね。春一番の緑でした。カタクリは球根から芽が出てくるので、もう少し先です。
遊歩道の「10番」(案内図参照)の積雪深は30センチ。どんどん雪解けが進んでいきそうです。稜線まで登ると、まだ木の根は雪で埋まっています。姿こそ見えませんが、キツツキが幹を叩く音がこだましていました。遊歩道上に木くずがぱらぱらと散っているのは彼らの「食べ跡」でしょうか。冬眠する虫も、それを食べる鳥も、冬を生き抜くのに懸命です。 遊歩道を横切る深い足跡がありました。「まさかヒグマ?」と少し追うと、大型のエゾシカのものだとわかりました。雪どけは足跡の形まで変えてしまいます。シカの細い足では、雪に埋まって歩きづらそうです。温かくなっても食べ物はまだ少ない。春間近の今が、実は一番ひもじい季節です。
冬の間、枝先にしがみついていたカシワの葉っぱも雪面にちらほらと。落ちた葉っぱが光を受けて、雪が少しくぼんでいます。突哨山の冬が少しずつ溶け、春を迎える準備がはじまっています。(五十嵐)

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