2022年4月29日金曜日

突哨山29日午後 花の主役は交代中

 連休が始まり、全山を通して歩く方が多いように感じました。樹林も花も多様に楽しめるのが突哨山の魅力です。

コンパクトに花を見るなら突哨山口から木もれびの路経由で稜線を往復、または谷渡りルートで帰る周回コースがおすすめです。カタクリ広場から稜線を往復するのもいいでしょう。

29日午後は接写レンズを持って、主役が交代しつつある南側の稜線を歩いてきました。花から実に変わりつつあるカタクリも,よく探すとあでやかな姿が見られます。

カタクリの実もまたよし…


主役交代。カタクリからエゾエンゴサク、ニリンソウ、(オオバナノ)エンレイソウへ。三角点分岐付近。






木もれび分岐では花案内人がお待ちしています。

ヨブスマソウ。木の葉が茂ると背が高く葉が大きい草本の出番です。





突哨山 カタクリ満開のエリアは稜線付近です 4月29日

 27日は強風が吹き荒れましたが、28日と29日は天気が回復しました。

入山口付近のカタクリは花が色あせ、しおれ始めていますが、雪解けが遅かった稜線や北斜面ではまだ満開の群落を見ることができます。

カタクリ広場から入るマップ3番北側のトウヒ林や天然林。やや日陰で雪が残っていたのでしょう。ここのカタクリは今が見ごろです。

突哨山口からですと、谷渡りルートの中ほどできれいな開花群落が見られます。



地元・近文第2小の子供たちの突哨山学習。青空に恵まれ、いろんな色の春の花を見つけました。タブレットで撮影して記録します・


黄色のナニワズがまだ咲き残り、白いヒメイチゲ、オオバナノエンレイソウが咲き始め。エゾエンゴサクは青から紫までさまざまな花色があり、今が満開です。

稜線の9番付近や、ぴぴの路の入口では、地面が青く見えるほどのエゾエンゴサクの大群落が楽しめます。



扇の沢ではニリンソウが咲き始めました。山菜としてもおいしいですが、突哨山では採取できません。


頭上では樹木の芽吹きも始まっています。ハリギリ(センノキ)の太い芽が力強く出てきました。

突哨山では各入山口の情報ボックスに「突哨山ガイドマップ」が置いてあります。遊歩道沿いの番号標識と合わせると、現在地や見どころが分かるようになっています。無料です。ご自由にお持ち下さい。

ヒグマ除けの鈴もあります。下山時に情報ボックスにお戻し下さい。

2022年4月25日月曜日

突哨山 カタクリ満開です 2022年4月24日


突哨山のカタクリは早くも見ごろを迎えました。
24日は好天に恵まれ、カタクリやエンゴサクが早春らしい淡い色で
森を埋め尽くしていました。
見どころは突哨山口(国道40号側)からカタクリルートに入り、
木もれびの路、三角点分岐あたりです。
カタクリ広場から入ってすぐの「2番」付近もいい感じです。
各入口の情報ボックスにある無料の案内マップをご利用下さい。

木もれびの路は今がピーク。遊歩道は文字通り「花の道」です。

谷渡りルートではバイケイソウやエゾユズリハが見られます。

早くから開花していたナニワズは
花が下を向き、香りも弱くなっていました。
フクジュソウも色が薄くなってきました。

尾根筋ではエゾエンゴサクが優勢です。
雪解けが遅い北斜面では、カタクリもまだまだこれから。
ふと気づくとマルハナバチやヒメギフチョウの姿がほとんどありません。
花が早く開いても、昆虫たちはいつものカレンダーなのでしょうか。
今年の花粉運び=タネの結実がちょっと心配です。

この日は市民ボランティア「花案内人」の実習でした。
皆さん、いろんな見どころや話の種を熱心に仕込んでいます。
29日から木もれびの路付近で案内を始めます。無料です。
今年は花の盛りを少し外してしまうかも知れませんが、
春の森のさまざまなつながりをお伝えします。

鏡を使って、カタクリのおしべ周りの模様「蜜標」を見ます。
蜜のある花の奥に虫たちを誘う目印だそうです。

遊歩道をふさぐ枯れ枝を取り除きます。
道幅が狭いところもありますが、譲り合って花をお楽しみ下さい。





 


2022年4月20日水曜日

カタクリは三分から八分咲き 見ごろは今週末?

 今冬の旭川地方は雪が少なく、春先の気温も高かったため、カタクリの開花は本当に早いです。

すでに木もれびの路(マップ10番付近)はカタクリの花で地面が薄いピンクに染まり始めています。今週末には満開状態になりそうです。津軽海峡を越えつつある桜前線にせかされるように、カタクリやフクジュソウが次々と花を開いています。



日当たりによってはつぼみの所も


お約束の10番「木もれび分岐」。正午ごろの気温は10度
ササが元気よく立ち上がってきました
日射しがやや弱く、ハチやチョウの姿はあまりありません

ひときわ濃い花色のカタクリ。
中心部を彩る「花紋」もみごとです

写真に目覚めて撮影に熱中するスタッフ・イガラシ


春の日射しにエゾユズリハもぴかぴか輝きます
北海道では雪の下に埋もれて春を待っていました

扇の沢の湧き水にはエゾサンショウウオの卵塊がありました





2022年4月16日土曜日

4月15日 カタクリ開花しています

 雪解けが進み、カタクリは早くも開花し始めました。山麓に住む黒川さんの初確認は11日。昨年より1日早く、全体では10日近く早い感じです。

上はカタクリ広場から入ってすぐのマップ2番付近。日射しが当たる斜面で完全に開いています。

もう一つの見どころは突哨山口から上がった10番付近の木もれびの路。まもなく斜面全体で開花しそうな勢いです。遊歩道の雪はすっかり溶け、ササが勢いよく立始めています。

見ごろは普通だと連休と重なるのですが、今年はそれより前、4月下旬にピークが来てしまうかも知れません。



その他の花たちも負けてはいません。
まずはナニワズ。ジンチョウゲの仲間で、ほんのりいい香りがします。林床に光が届きにくくなる夏には葉を落としてしまうので、「夏坊主」の別名があります。

こちらはエゾエンゴサク(蝦夷延胡索)。カタクリより少し遅れるので、まだ花は小さめです。
扇の沢の水辺には紫色のザゼンソウ(座禅草)。ミズバショウの仲間です。




冬の雪の重みで遊歩道にかぶさる枯れ木
もあり、巡回しながら除去します。



遊歩道の3カ所にヒグマ対策用の鐘が吊してあります。人間が来たよ、と知らせるため、カーンと一たたき。花を愛でながら「クマ用心」ぜひ。
入口の情報ボックスにはマップや鈴、クマ対策のチラシなどがあります。鈴は下山時にお返し下さい。

2022年4月10日日曜日

4月8日 雪解けが急速に進み、カタクリ花芽も出てきました

 

まずは木もれびの路の入口となる10番付近。

1週間前に比べ遊歩道の雪が溶け、林床はまだら模様です。

日当たりのいい斜面には、残雪のすき間に早くもカタクリが枯れ葉を突き破ってツンツンと芽吹いています。


花芽をつけた株もありました。葉っぱは2枚。

昨年の開花初確認は4月12日。今年もかなり早そうです。




花の一番乗りはフクジュソウでした。

枯れ葉色の中に、鮮やかな黄色が目にしみます。

福寿草、道内ではまず咲くから「まんさく」とも呼ばれるそうです。


遊歩道の番号標識も作り直して掛け替えました。

各入山口にある情報ボックスに無料の「突哨山マップ」が置いてあります。現地の番号標識と照らしあわせると、自分の位置やその場所の見どころがわかります。

稜線上はまだ雪が残っています。

積雪の深いところでは20㎝ほど。ぬかるみもあるので、当分は長靴が必要です。



2022年4月2日土曜日

突哨山カタクリ速報 始めます

 2022年4月1日 カタクリ速報 始まります

3月31日、NPOもりねっとスタッフら4人で突哨山口から入り、雪溶けやカタクリ発芽の様子をチェック。それとヒグマが冬眠明けに行動していないかどうかの痕跡調査のため、突哨山全域を雪上踏査しました。

    ぽかぽかと暖かい、早春らしい調査日和でした。

国道40号沿いの突哨山口駐車場から入山口へ。
新たに設置したばかりの案内看板です。
絵本作家・堀川真さんデザインの
コウモリやフクロウのプレートがついています。

マップ番号10番、木もれび分岐はまだ雪に覆われています。
カタクリの密度が特に高い場所ですが、今はまだ積雪深30㎝ほど。
木々の根元は開いてきているので、溶け始めたら早いでしょう。

雪で折れかかったミズナラがありました。
遊歩道に向かっているので、残念ながら伐倒対象です。
カタクリ広場に近い2番付近。
日当たりがよく、地下水も湧くので、斜面の雪溶けが進んでいます。
地面に手を当てるとほんのり温もり。
目をこらしましたが、新芽は見当たりません。
翌日の1日は雪が降ったので、そういう危険は察知するのかも。

突哨山近くの高速道路をまたぐ跨道橋に自動カメラを設置。
人がめったに通らない林道なので、
ヒグマをはじめ、動物たちの通り道です。
初日からいきなり10数ショット。
エゾシカ、キタキツネ、タヌキが通りました。
暖かくなっても食べ物がないため、
動物たちにはあと数週間がいちばん苦しい時期です。
もう少し、がんばれ。